さとささ

ポケモントリプル好きの、ダブルなあそび

オートチェス ~あなたが初めて1位をとるためのコツ~

はじめに

あなたが初めて1位をとるまで

前回の記事を読んでくれたなら、あなたはオートチェスの初心者になることができたはずです.このゲームを最後までプレイし抜くことができます.
未プレイヤーの方はこちらを先に読んでください.
chelloo.hatenablog.com

このゲームではプレイヤーに階級が与えられ、ポーン、ナイト、ビショップ、ルーク、キング、クイーンと順に上がっていきます.同階級の8人で試合をしたなら、おそらく4位以内、つまり上半分に入ることができれば降格を阻止でき、3位以内なら昇格することができます.

2位じゃダメなんでしょうか?

ダメです.このゲームで1位を取る瞬間の快感は凄まじいものです.言葉に表すことのできない気持ちよさがあります.特に初めて1位をとった瞬間をあなたは忘れることができなくなるでしょう.

この記事ではあなたが初めて1位をとるためのいくつかのコツを書きます.すべてを覚えて、いますぐすべてを実行できる必要はありません.ひとつずつ意識改革をすることによって1位を目指すのです.
ここで書くのは、駒の強さ(いわゆるtier list)や、テンプレ構築についての解説ではありません.それはあなた自身がゲームをプレイする中で理解し、楽しみ、組み立てていくものだから.それをこのような記事で書くというのは無粋というものです.

それでは本題をご覧ください.

1位をとるためのいくつかのコツ

役に立つ操作

まず、前回の記事で説明したenable quickcastの設定は必ず行ってください.

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・右上のチェックボックスを有効にしておくと、手持ちに同じ駒が3体揃ったときに手持ち内で☆2、☆3に自動で合成してくれます.基本的に常に有効でいいです.(通常は場に出さないと合成されない.仕様上、毎試合無効状態から始まるので忘れずに)
・右下の矢印をクリックすると他プレイヤーの構築が簡単に見られます.(4/30の大型アプデ)
・Spaceキーでショップを開閉します.
・Tabキーで他プレイヤーの盤を順番に見ることができます.
・1キーで自分の盤の中央に戻ります.(画面を誤ってスクロールしてしまった場合は1キーで戻りましょう)
・Altキーで自分の現在の経験値を見ることができます.(重要)

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ビルドプランニング

このゲームで勝つためにあなたが最も意識するべきことは「種族」「クラス」のシナジーであることは間違いないでしょう.

これはほんの一例です
ウォーリアで物理防御を上げ盾となり、ウォーロックでHPを吸収し生存能力を高める.ビーストで攻撃を上げ、アンデットで相手の物理防御を下げることによりHPの吸収効率も上がりさらに攻撃的になりつつ生存能力を上げます.最後にナーガを入れて魔法防御を上げ、ウォーリアの苦手な魔法対策としています.
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このように理に適った構築を目指すことが最終目標.

簡単に説明すると「種族」シナジーはお手軽に発動でき、構築に付加価値を与えるもので、「クラス」シナジーは構築の根幹となるメインディッシュです.(「種族」エルフやドラゴンは強力でその限りではないこともあります)
あなたは最終的にどの構築を目指すのか、つまりはどの「クラス」を目指すのかを決めなければならず、それは遅くてもラウンド9~17の間には間違いなく固めなければいけません.
序盤はお金が0になるまで駒を買い占めてください.なぜなら1goldで買った駒は1goldで売れ、2goldで買った駒は2goldで売れるため、要らなくなった時点で売っても全く損失がないからです.しかし、利子には十分気を付けてください.ラウンド5~6頃から所持金が10goldを超える可能性が出てくるので、利子のもらえるボーダー(10、20、30、40、50)は意識してキープし、お金を使うようにしましょう.
そして序盤で買い占めた駒で☆2を作りながら構築を考えていくのが最もオーソドックスな構築方法だと思います.(しかしながら、中には試合が始まる前から使う構築絞っている人もたくさんいるため、その限りではありません)

経験値とお金

このゲームをやりはじめて一度は悩むのが経験値を買うタイミングです.経験値を買うのには当然お金がかかり、5glodで4EXPを買うことができます.

各レベルアップに必要な経験値は以下の通り.

レベル 2 3 4 5 6 7 8 9 10
経験値 1 1 2 4 8 16 24 32 40

毎ラウンド開始時に1EXP手に入るため、レベル4まではなにもしなくとも自然と上がり、ここで経験値を買うことは絶対にありえません.
ラウンド5に自然とレベル4になり経験値は0/4.ここで経験値を1回買うとレベル5となり、勝ちやすくなります.まず1つめのタイミングはここです.しかしお金には限りがあり、例えば☆2の駒が作れる、もしくは☆2リーチを作れるがために駒を買い、経験値を購入するお金が足りなくなってしまう場合がありますが、それで構いません.序盤の☆2は圧倒的な強さで、盤に駒を5体出すより☆2を含めた駒4体のほうが強いことのほうが多いからです.その場合は、落ち着いて次ラウンドや次々ラウンドにレベルアップしましょう.

次のタイミングはラウンド9です.経験値は4/8となっており、1回購入でレベル6へとなれます.先ほどの考え方と同じで、重要な駒を購入する必要があり、かつ利子を崩したくないがために経験値は買わずに次ラウンドなどに遅らせてレベルアップすることはしばしばあることです.

飛んでラウンド17.経験値が8/16となり2回経験値を買うことで7レベルとなります.7レベルにもなると、あらゆる強力なシナジーが発動しやすくなるタイミングで、試合が動きやすい場面と言ってもいいでしょう.
ちなみにラウンド9~17は忍耐の時間です.ここでガチャ(リロール/駒の再抽選…後述する)を回すか回さないかで話は大きく変わってきます.毎ターン与えられた5体の駒からピックし、お金を節約し粘り抜いたなら、ラウンド17には50goldを超えるお金があなたのもとにはあるでしょう.ここからは50goldという最高利子を得られる額をキープした状態で試合を進めることとなります
(これも先ほどと同じでラウンド17で経験値を購入することによって50goldを切ってしまう場合には、次のターンに遅らせてレベルアップすることはよくあります)

まとめると、経験値が4の倍数の時に購入するのが最もスマートであるということ.(当然ではある)
そして経験値はお金と強く結びついているために、利子のボーダーと相談しながら購入するべきということです.
ここまでの話で、この先のラウンドからどうしていけばいいのかはお分かりいただけたと思います.

ガチャ(リロール)

通称ガチャというのは毎ターン開始時に並べられた5体の駒を2glod払って再抽選するシステムのことです.このゲームの醍醐味と言っても過言ではないと思います.
2goldというのはとても大きな代償で、利子を考えると序盤でガチャを引くのは生涯収入を減らすことと同意であり、慎重に行われなくてはなりません.

各レベルにおける駒のコスト別排出率の内訳(リロールにカーソルを合わせるといつでも見られます)

1Lv 2Lv 3Lv 4Lv 5Lv 6Lv 7Lv 8Lv 9Lv 10Lv
1gold 100% 70% 60% 50% 40% 33% 30% 24% 22% 19%
2gold 0% 30% 35% 35% 35% 30% 30% 30% 30% 25%
3gold 0% 0% 5% 15% 23% 30% 30% 30% 25% 25%
4gold 0% 0% 0% 0% 5% 7% 10% 15% 20% 25%
5gold 0% 0% 0% 0% 0% 0% 0% 1% 3% 6%

このようになっており極端な言い方をすると4goldや5goldのいわゆる「強い駒」はレベルが低いうちに何回ガチャを回してもそうそう出ないのです.基本的にガチャは50goldを超えてからそれを下回らないように回してください.連勝を続けられるほどの強力な面々を揃えられている場合は話は別ですが、ラウンド17~19付近で50goldを貯められていない場合、初心者からの脱却はできないと言ってもいいでしょう.もしも貯まっていないなら、序盤でガチャを引きまくっているか、もしくは利子のシステムを忘れているかのどちらかです.先ほども言った通り、ラウンド9~17は忍耐の時間です.基本的にガチャを回さず、50glodを目指します.

しかしながら、序盤でもガチャを引くべき場面があります.それは手持ちの複数種の駒が☆2のリーチをかけている場合です.この場合はラウンド9~17の間に利子ボーダーをなるべく崩さない範囲でガチャを引いてみてもいいと思います.☆2の駒は非常に強力です
序盤で強い駒を得るメリットは、体力の温存連勝ボーナスの獲得にありますが、もしも序盤~中盤で勝てないと思った場合には敢えて負けを選び、連敗ボーナスと節約によって中盤~終盤に備えるというのも立派な戦術です.(ボーナス収入については前回の記事を参照)

以下おまけ程度なので参考にはしすぎずに
(プレイヤーレベルが上がれば上がるほどコスト1の駒の排出率は下がるため.コスト1で重要な駒が複数種リーチがかかっている場合は、最序盤にこそガチャをすることが考慮されることもあります.また、前項で解説したレベルアップのタイミング(ラウンド5やラウンド9)を意図的に遅らせることもひとつのテクニックとなってくるわけですね.ただしこれはまれなケースであると肝に銘じ、ガチャをしたい気持ちをぐっと堪えてお金を貯めるのを基本とすることをおすすめします.)

まとめると、特別な場合を除き、序盤でガチャは回してはいけないということです.

CPU(ボス)戦

このゲームは毎ラウンド、ランダムな相手プレイヤーと戦闘を行いますが、決められたラウンドではCPU(ボス)戦となります.
ラウンド1~3および、ラウンド10以降は5の倍数のラウンドに固定のCPUが現れます.一部は強力な面々であり、どのラウンドで何と戦うかがわかっている以上、対策を怠ることは許されません.

・ラウンド1~3
クリープと呼ばれる雑魚敵の群れです.基本的に盤に駒を配置し忘れなければ負けることはありませんが、ラウンド3に限っては後衛の遠距離タイプの駒が2~3体では負けてしまうことがあるため、必ず近距離タイプの駒を1~2体は出すようにしましょう.
・ラウンド10
ゴーレム3体.よほど弱い面々でない限り負けません.先ほどと同様遠距離で固めたりはしないようにしましょう.
・ラウンド15
ウルフ5匹.アサシンのようにこちらの背後に回ってきます.前衛と後衛をひっくり返して配置しましょう.(ラウンド15の存在を忘れるプレイヤーが多かったためなのか、4/30のアップデートでラウンド開始時に狼の遠吠えのボイスが警告代わりに鳴るようになりました.)
・ラウンド20
ゴリラ2体.熊らしいが、やってることがゴリラなので私はゴリラと呼んでいる.非常に火力が高いですが、それなりの構築を組めているなら負けることはありません.2体に攻撃が分散するとどちらも倒せず仕舞いになることがあるため、1匹を集中攻撃できるように配置しましょう(出現位置は左上あたり)
・ラウンド25
鳥さん2羽(ハゲタカ).とても弱いので対策不要.
・ラウンド30
爬虫類3匹(サンダーハイド).造形がいまいちつかめないやつ.まあまあ強いです.火力がとても高いため、タンク1体を前に突出させて配置したりすると一瞬で溶かされます.これも1体ずつ集中して撃破しましょう.正直ここまでくると単純性能で劣った構築では勝つことができなくなってきます.
・ラウンド35
ブラックドラゴン.縦に伸びる強力な範囲攻撃を持つため、密集させた配置ではすべての駒が一瞬で溶かされます.タンク役を一人やや前に出し、残りは左右に分散させ、タンクの後ろには味方を接触させないようにしましょう.近距離タイプでは嫌でもタンクに接触してしまうため、後ろには遠距離タイプを.
・ラウンド40
トロル6体.めちゃくちゃ強いです.私は配置に関して明確な答えをもっていません.強い構築が組めたときは勝ちますが、やや不安の残る構築では負けます.
・ラウンド45
モンスターナイン.あまり戦ったことがありませんが負けたこともなく、正直答えを持ち合わせていません.一般的にはエニグマのスキルを撃つことで安定するようです.
・ラウンド50
ローシャン.申し訳ありませんが、戦ったことがないので書けることはありません.

このように初心者が苦しむボスも対策さえすればどうということはありません.ラウンド50まで長引くことは非常に稀でローシャンの存在など知らなくても初めての1位は取れます.

ダメージの種類とアイテム

まず基本知識として、このゲームには物理(physical)、魔法(magical)、固定(pure)の3種のダメージが存在します.
駒の通常攻撃はすべて物理ダメージ.そしてほぼすべての駒のアクティブスキルは魔法ダメージです.(タイニー、ビーストマスター、テキーズ、デスプロフィットの4体のみはスキルが物理ダメージ)
ピュアダメージはデーモンの種族シナジーや一部スキルが当てはまり、相手の防御によらず固定値で相手の駒の体力(health)を削ります.
覚えるべきは、ほぼすべてのスキルはその見た目によらず(剣を振り回そうが、ミサイルを撃とうが)魔法ダメージであるということです.
(スキルはダメージを与える、もしくは受けることによってマナがチャージされ、マナが100まで溜まると発動し、それぞれのスキルに設定されたクールダウン時間が経つと再度発動します.)

アイテムの適応について簡単に説明します.基本的にはマイナスに働くことはないので、タブーさえ踏まなければ問題ないのですが、最も有効に装備させたほうが当然勝ちやすくなります.
・物理攻撃を上げるアイテムは基本的に遠距離のダメージ役に渡しましょう.近距離の駒はタンクとして働くため、最も最初に倒されるものです.戦闘時間全体を通しての総与ダメージは当然、遠距離の攻撃を上げたほうが高くなります.(もしくは構築のエースアタッカー)
・物理防御や魔法防御を上げるアイテム、ダメージブロック、ライフスティール系、HP自動回復系のアイテムは前衛に渡し、なるべく長く居座ってもらいましょう.
・攻撃速度が上がるアイテムは元々攻撃力の高い駒(デーモンを含む)や、マナチャージを早めたい、スキルの強力な駒に渡しましょう.
・マナチャージを早めるアイテムはスキルの強力な駒に渡しましょう.
・体力(health)を上げるアイテムはスキルを間違いなく発動させたい駒に優先して渡しましょう.(ドゥームなどのタンクに渡しても強力)
・ブリンクダガー(相手の最後列に瞬間移動するアイテム)は非常に強力ですが、駒を選びます.後半までとっておき、来たるべき時(テキーズやタイドハンター)が来たら使うのがベストと思われます.

ちなみにアイテムにも合成があり、決められた組み合わせが揃うと手持ちもしくは駒内で自動合成されます.アイテムを右クリックすることで、それが他のどのアイテムと合成が可能なのか見ることができたり、自動合成がされないようにロックをかける(手持ちに限り)ことができます.
ここで最も注意が必要な合成アイテムはモービッドマスク+クォータースタッフでできるマスクオブマッドネス.これは通常攻撃にライフスティール10%と攻撃速度アップ30%をもたらす非常に強力なアイテムなのですが、常に沈黙状態となりスキルが使用不可となります.マナをチャージして発動するアクティブスキルは使用不可なのですが、恒常的に発動しているパッシブスキルは影響を受けないため、そういった駒に持たせるのが基本的にはベターです.
例外として、ウインドレンジャー、スラーダーやタイニーのようなスキルを敢えて封じたい駒に持たせることもあります.

配置

常に理に適っていると思われる配置を心がければ、極端に悪いことにはならないはずです.
・近距離タイプは前衛、遠距離タイプは後衛
・アサシンに後ろをとられ、後衛が壊滅するなら最後列で囲ったり、一騎打ちなら前衛、後衛を反転など
・スキルを早く発動したい駒は敢えて前線に置き、ダメージを受けさせる
・相手の範囲攻撃(AoE)の損害を抑えるために各駒を左右に大きく散らして配置する
・近距離が多いときは縦に並べると渋滞が起こり、横に回るのに時間がかかる.ウォーリアなどは横に並べるのがベター.

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などなど、ここで示したものはほんの一例に過ぎません.これらは戦いの中であなた自身が見つけ、負けていく中でその対策を考え、身につけていくことです.配置理論は経験に勝るものはないと思っています.特に終盤戦に繰り広げられる1位を争う一騎打ちでは常に相手の盤とにらめっこし、最善の配置を考え、時に勝ち喜び、時に負け反省点を洗い出す.配置は非常に奥深く、このゲームの面白さのスパイスであり、探求のしがいがあるものです.

さいごに

いかがだったでしょうか.シナジーを意識することお金の貯め方経験値を買うタイミングCPUの倒し方アイテムの適応配置を学ぶ姿勢
これらを理解したあなたはきっと初めての1位をとることができる.そして初勝利を収めたあなたは、一時の感動をかみしめた後、もう一度「PLAY DOTA AUTO CHESS」を押すはずです.